平成28年度 第一回 拡大ネットワーク会合 質疑記録
日時:平成28年4月8日 16時15分〜17時15分
場所: 核融合科学研究所 管理・福利棟4階大会議室
1. 核融合分野人材育成に関するアンケート・集計結果 (大野, 名大)
核融合分野における人材育成に関するアンケートの集計結果と、その分析結果についての説明の説明が資料1に基づいて行われた。
Q. 博士課程の学生が少ないのは問題であり、就職先が少ないのも問題である。博士課程修了者に対する企業の評価もそれほど高くない。また、修士課程の学生は就職活動が大変である。これらの現状を踏まえた上で効率的な教育プログラムが必要なのでは?
A. 企業の意識を変えることは重要である。例えば、名古屋大学では宇宙研究関係のリーディングプログラムを実施している。これは企業に就職することを前提としており、相互インターンシップ等を行い、企業と大学の間で相互のやりとりができるようになっている。そのようなプログラムが成熟していけば、状況は良くなっていくのではないか。ただ、大学は法人化以降、大学をまたいだプログラムを実施するのは現実的には難しくなっているので、核融合分野として、そのような取り組みができれば良いと思われる。就職活動については、就職活動時期を含めて、教育プログラムを考えていく必要がある。
C. 定員削減の問題が深刻化している。退職世代の後、助教のポストに反映させていかなければならない。特定の研究業界で取り組みを行っていても効果は小さい。行政に働き掛けていく必要がある。
C. 戦略的に行っている研究分野もある。文科省レベルも含めて上手に対応していく必要がある。
C. コミュニティの中での議論は行っており、文科省にも意見は上げている。一般論として、大学個別の問題とは別問題と認識している。それぞれのチャネルで戦略を持って行っていく必要がある。
Q. 『講義』の項目では、核融合、プラズマというキーワードの入っている講義を集計したのか?
A. そうである。電気回路等の講義は含んでいない。
C. 今回のアンケートを通して、さまざまな項目が数値化されたので、ネットワーク幹事会・委員会の中でも議論を進めていく。
2.
文科省 核融合科学技術委員会の活動について (小川, 東大)
文科省 核融合科学技術委員会の活動について、資料2に基づいて説明がされた。
Q. 中間C&Rは大変重要であるが、どうやってC&Rを行うのか。判断基準は? どのレベルまでクリアできればOKなのか。これから議論するのか?
A. C&Rはそれぞれのコンポーネントで行うことになっている。具体的な議論も進めている。
C. 核融合研究を応用し、市場につなげるような方向の努力も必要なのではないか? NEDOを活用する、あるいは米国のSBIRを参考にした取り組みなど。自分が行ってきた研究が他分野でも武器になるように支援する必要がある。
C. ブランケット開発が重要であると強調されていたが、IFMIFとITERだけでは、DEMOですぐ使えるようなブランケットはできない。実現に向けた適切なステップが必要。
A. 今後議論を進めたい
3.
共同利用・共同研究拠点認定申請の結果と今後の取り組み (斎藤, 福井大)
文部科学省による第3期中期目標期間中の共同利用・共同研究体制の強化方策に沿った福井大・遠赤センターの取組が示され、核融合科学ネットワークによる継続的支援が要請された。
4.
CHSの今後について (竹入, NIFS)
中国の大学から、CHS装置の移設についての打診があり、ヘリカル型核融合研究のアジア・中国への展開、及びCHSを日本が主体的に参加する国際共同研究のプラットフォームとして再活用する観点から、現在、検討・協議を進めていることの報告があった。